願望を実現するために呼吸法を利用するまでの道のり(5)

前回書いた夢を実現するために必要なことは重要なので再記入します。

1)       呼吸法を行い、なるべく考えないように暮らす(無になる)

2)       固定観念を捨てる

3)       我を少なくする

4)       全ての事に感謝する

一見、夢を実現する方法には全く関係のないことのように感じる人がいると思いますが、自分の経験的には最も重要なことです。

このことにほとんどの人が気付かないため夢を叶えることが出来ないのです。

強く願望をイメージしたり願ったりしても夢を叶えることは出来ないのです。

 

1)の呼吸法を行うと2)固定観念を捨てるということは理解するのにさほど難しくないと思います。

しかし3)我を少なくすると4)全ての事に感謝するということは分かっているようで実行するのは難しいものです。

どのようにしたら我を少なくし全ての事に感謝できるのでしょうか。

そして楽しみながら修行をすることができるのでしょうか。

そのことを突き詰めてみます。

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我とはなにか

我の強い人と言われる人がいます。

我の意味を辞典で調べると、ひとりよがり・自分勝手の考え・自分本位の考え・わがままなどと出てきます。

辞書に書いてあるごとく、一言でいうとわがままということです。

 

まるで幼稚園の子供のことのようですが、世の中には自分で気づかずに幼稚園児のような行いをしている人がいます。

また、普段は我が少ないようにふるまっている人でも、自分の利害関係に影響したり琴線に触れるようなことになると人が変わったように我が強くなるものです。

 

動物本能的に我がなければ動物も人も生き残ることが出来ないので必要なものなのですが、安全に暮らせる現在の世の中で我はそれほど必要なものではないのです。

大人が我を張ると一見自分に優位な状況になるように感じることがありますが、ほとんどの場合人から嫌われる行為となってしまいます。

そのことに気付くと、我を張ることに利点はないことが分かります。

このことを自覚すると、少しずつですが我が減っていくものなのです。

 

自分の経験から、我を一番少なくするのに有効な方法は座禅をすることです。

座禅をすることによって自分を客観的に見ることが出来るようになるからです。

そうなると我に100害あって一利なしということが身をもって感じられるようになります。

 

全ての事に感謝することはできるのか

この世の中は地獄だという例えがあるように、世界中に貧富の差はあるし、戦争はいたるところで起こっているし、21世紀の今になっても世界中では慢性的な飢餓に直面している人は7億人以上いるといわれています。

こんな世の中で全ての事に感謝することなど出来ないと普通は感じるのではないでしょうか。

 

確かにニュースなどでは毎日のように戦争で犠牲になった悲報を繰り返し、飢餓に直面した世界を報道しています。

しかし我々は実際にそのことを経験しているわけではなく、報道という媒体を使って知らされているだけなのです。

200年前の江戸時代の日本では、瓦版のようなものでほんの身近な世界を知らせることはできました。

しかし、その頃のヨーロッパなどでは戦争が起きて悲惨な状況であったにも関わらず、江戸時代の人たちは誰一人そんなことを知るよしもなく平和に暮らしていたのです。

 

ここで伝えたいことは、世界を広げてみるのではなく、本当の現実である自分の身の回りに起こっていることだけに焦点を絞るということです。

このことは非常に重要な考え方で、座禅をすると最終的に「今ここが全て」という考え方に落ち着きます。

極端な言い方をすると、隣の家で火事が起こっていても、自分が家の中にいて隣の火事に気付かず快適にビールを飲んでいたら、それで100%幸せということです。

 

座禅の考え方は、過去にも未来にもとらわれず、余分な思考や感情を手放して、ありのままの今の自分を観察するということです。

今ここの自分が幸せであれば、ほかの世界で何が起こっていようが責任もないし、思い煩うこともないのです。

これは他山の石ということではありません。

 

例えば飢餓がある国に行って子供の悲惨な状況を見たら、その時は大いに悲しめばよいのです。

このように過去未来、場所などの余分なものを手放すと、心が洗われ今ここにしかない本来の自分を取り戻すことができるのです。

つづく

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