世の中には様々な生き方がある。
ユルユルに生きる人もいるし、自分の目標をしっかり持って几帳面に生きる人もいる。
そして頑なに生きる人もいる。
どんな生き方も自由に選べるし、それはその人の本質にかかわる部分でもあるのです。
スポンサーリンク
頑なを貫く生き方
自分の記憶の中で印象に残っている3人がいる。
いずれの人も、人からいわゆる優秀とみられて、本人もそれを自覚し悠々と生きてるように見えた。
仕事も確実にしかも早く非の打ちどころがなくこなす。
プレゼンテーションなども堂々と行い、人々の称賛を得ていた。
体も健康でスポーツも他者より優れて目立った存在だった。
誰の目から見ても将来は有望で、会社のトップになるのは時間の問題と見られていた。
三人に共通していたのは頑なさだった。
まさに頑なを貫く生き方だった。
人生は一瞬で崩れる
三人に共通しているのは50歳代で人生が急変したことだ。
一人は自死して二人は癌になった。
その一人はガン発症から半年足らずで亡くなり、もう一人は10年ほど闘病している。
50歳代で崖から転げ落ちるように人生が暗転したのだ。
よくテレビドラマで扱われるような、ほとんど世の中でありえないような人生がそこにあったのだ。
なぜそうなったかには確実な理由があったのだ、それは頑なに生きた人生の落とし穴が、人生の後半に待っていることだった。
人と違った生き方を選ぶ人
よくプライドを持って自分に自信をもって生きなさいと言われることが多い。
自分に自信がないことが悪い生き方と見なされがちである。
本当にそうなのだろうか。
自分の人生を振り返ってみても、自分に自信を持っていた時期はほんの1割にも満たないだろう。
学生時代は人よりほんの少し成績が良くて自身にあふれていた時期があった。
しかし大学に行ってそんな自信もすぐ失くした。
周りの人が自分より相当優秀に見えたし、それはほとんどの人が経験していることと思う。
なぜかというと、義務教育時代は上から下まで様々な人たちがいるので上位の成績になるのは容易である。
しかし大学となるとほぼ同じ能力の人が集まるので上位になるのは容易なことではないのだ。
働いてからも同じことがいえる。
就職試験に受かった人たちは、ほぼ同レベルの能力といえる。
そんな中では他人が優秀に見えて、自己嫌悪に陥ることが多いのも事実である。
しかしそんな中で、自信満々な生き方ができる人も少なからずいるのである。
正確に言うと自信満々に他人から見られるような生き方なのかもしれない。
自分の目的とする人物像があり、その人に似せた生き方を選んでいる人もいるだろう。
そんな生き方をしなさいと子供時代から言われ続けた人なのかもしれない。
ノーベル賞を貰った人、大きな発明をした人、有名な政治家、大臣、世界的なスポーツ選手になることが人生最大の成功などと子供時代から本などで学んだ人は多いはずだ。
しかしそんな人になれるのは、宝くじに当たるより確率は低いのだ。
そうなるとほとんどに人は自信喪失するのは目に見えているのだ。
プライドという魔物
そんな自信喪失した人が多い中で、いかにも自信満々に生きている又は見せかけている人も少なからずいます。
そんな人はどのような人生を歩むことになるのでしょうか。
そんな人は、自信満々に生きてるうちにプライドが徐々に高くなっていきます。
人から称賛されることが多くなり、自分の生き方は間違っていなかったと更に自信を深めていきます。
そうなると他人のことが見えなくなっていき、次第に我の強い人物になっていくのです。
自分は他者より優れていて特別な存在だ、偉くなって当然だ、社長になるのは当たり前のことだと更に自信過剰になっていきます。
しかしそんな人でも長い人生の中で思うようにいかない時が必ずやってきます。
例えば自分より能力がないと思っていた人が、会社のお偉方から好かれて自分より栄転することがあります。
スポーツ選手であれば怪我をして思うような成績を上げられないこともあります。
そんなことが必ず人生の後半部に待ち構えているのです。
そんな時に自分の自信、プライドが思わぬ落とし穴を作ってしまうのです。
プライドという魔物が口を開けて待っているのです。
自信はあっという間に砕け散る
そんなプライドと自信を持った人が、他者に追い抜かれたり負けたりしたときのショックはかなり多いものです。
自分よりもずっと能力が下と思っていた人が、自分の上司になった時のショックは計り知れないことでしょう。
そのショック・落胆・プライドの喪失がもとで、体の免疫力が下がることは目に見えています。
それがもとで、中年期であれば癌になったりするのです。
プライドを持ったばかりに、人より何倍もショックを受け傷ついて落胆するのです。
普通に生きてきた人には理解できないような精神状態がそこにはあるのです。
そうなるとプライドは一気に喪失して、全く自信のない本当の自分に気づき嫌悪感にさらに苛まれます。
そうなると崖を転がるように人生の形が変わっていくのです。
自分が知っている3人はまさにそのように人生が激変しました。
一人はうつ病のようになり自死し、一人はガンで亡くなりもう一人は十年以上闘病生活を続けています。
普通が良い理由
プライド・自信・優秀など一見してプラスに見えることでも、それはマイナスに作用すると計り知れない悲劇を生むのです。
そう考えると普通であることが捨てたものではないことが分かってきます。
若いころは、普通の生き方なんてつまらない皆から尊敬されるような人物になりたい、一世風靡して人々を驚かせてやるみたいな考えになるものです。
しかしそんな風になったところで、必ずそれを打ち砕く障害が待っています。
そんな時に人生が思うように生きれない自分を許せなくなり自滅していくのです。
普通が最高だから普通に生きる人が多いのではないでしょうか。
普通に食べれて、出すものは出して、普通に寝れて、普通に暮らして、普通に遊べる、普通に健康であることが嬉しい。
そのことに気づくと人生はすべてが輝いて見えてくるのです。
スポンサーリンク