依存症にならないための特効薬

やっと寒い冬が明け、待ちに待った春がやってきました。

しかし春は別の一面も持っています。

特にアルコール依存症または予備軍の人たちにとっては、気が抜ける一番危険な季節でもあるのです。

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世界で一番幸せな男


ここ数週間、どこのテレビ局でもワールドクラッシックベースボールの話題で持ちきりです。

アメリカとの決勝戦のテレビ視聴率は40パーセントを超え、日本国民5千400万人以上の人がテレビを見たといいます。

そんな中でやはり大谷選手が飛びぬけて脚光を浴びました。

一昨年アメリカ大リーグの最優秀選手に選ばれ、昨年も大活躍しもはや世界で一番注目されるスポーツ選手といってよいでしょう。

まさに今世界で一番幸せな人なのです。

人生は波乱万丈


毎日の野球の練習が楽しく、朝から晩まで野球のことしか考えられない毎日だと大谷選手は言っています。

練習中などの表情をテレビで見ていると、本当にどこから見ても幸せホルモン満開というオーラが感じられます。

そんな選手が、アルコール依存症や薬物依存症になることは100パーセント考えられないことです。

しかし大谷選手とはレベルが違いますが、30年ほど前に日本のプロ野球界を圧巻したKという選手がいました。

KKコンビと言われ、甲子園時代から騒がれたピッチャーと強打者がいたことは、当時ほとんどの日本人が知っているほど超有名なコンビでした。

 

そんな強打者Kが野球を引退した後、10年ほど前に薬物使用で警察に逮捕され大きく報道されました。

人生は波乱万丈といいますが、K選手もまた良いことばかりの人生ではありませんでした。

依存症になる時期

当時日本最強の野球選手で、一世を風靡した日本で一番幸せだった人にいったい何が起こって薬物依存症になったのでしょうか。

それは幸と不幸のギャップが大きいことによるストレスだったのです。

これは野球選手に限らず芸能界でもよくあることで、毎年のように一時期脚光を浴びた人が薬物依存で逮捕されるニュースが流れています。

 

一世を風靡して幸せの頂点を味あった人は、その後の人生は落ちることしかできないので、そのギャップに耐え切れないで薬物に救いを求めることになるのです。

今よりも未来の方が必ず不幸になると皆勘違いしてしまうのです。

このように一度頂点を味あった人にしか感じられない虚しさの気持ちが、その後の人生に大きく影を落とすことが多いのです。

サラリーマン人生の光と影

日本の労働者の約9割はサラリーマンだといいます。

サラリーマンといえば転勤・移動はつきものです。

そして3月・4月はそのピークを迎えます。

栄転・左遷・出向・窓際族など様々な言い方をしますが、栄転する人は全体の2割ほどで、残りの8割は不栄転だといいます。

 

なぜかというと、日本の会社組織の花形部署は2割で、残りの8割は現場などという言われ方をされ、特にお客さんと直接に接したり製造部門で日の当たらない部署などと言われます。

本当はそのような現場が会社にとっては最も重要な部門なのですが、日本では昔から下に見られる傾向があります。

辛苦に満ちた職業人生

そのような会社組織で働いていると、様々な幸と不幸が入り混じった経験をすることになります。

簡単に表現すると、2割の幸福と8割の不幸を経験することになるのです。

しかも2割の幸福を経験をした人が、そのまま幸福であるということは決してありません。

 

今年は自分の希望した最高の部門に栄転したからといっても、来年は左遷させられて最北の自分一人だけの営業所に転勤になるかもしれないのです。

ましてや自分がこき使った部下が、自分の上司になることだって十分考えられるのです。

まさに野球選手とか芸能界といっしょといってよいでしょう。

下剋上と左遷はどこの世界でもつきものなのです。

依存症になる境目

春は転勤などで辛苦を味あう機会が一番多くなります。

辛苦を味あわない方法はあるのでしょうか。

腹を立てて会社を辞めたとしても、また次の会社で同じことを味あうのは間違いのないことです。

だからといって自分で商売を始めたところで、必ずお客さんとの関係の中で同じような辛苦があるものです。

 

かと言って、溜めた貯金があるからしばらく働かずに家に閉じこもったところで、必ず自分に対するいたたまれない感情が沸き上がり自己嫌悪にさいなまれるのです。

このように苦しい場面から逃げようとすればするほどストレスがかかってきます。

そしてアルコールに逃げてしまいます。

これがアルコール依存症になるほとんどの人の第一歩になるのです。

依存症にならないための心がけ

唯一の方法は逃げないことです。

働いている以上は、どんな職業であろうと社長であろうと自営業者であろうと必ず辛いことは起こります。

それが人生なのです。2500年前に仏陀が仏教を作ったのも、この辛い世界をどう考えたらよいのだろうと人生をかけて考えました。

 

そして人生の苦悩の根本的な原因は何かということを考え抜いた結論が、一切皆苦ということでした。

一言でいうと人生は思い通り進まないということです。

2500年も前から人生は全く思い通りにならなかったのです。

いわんや、この複雑な現在社会で思い通りになることなんて無いのが普通なのです。

 

もしも思い通りになることが一つでもあったなら、それは大幸運といえるでしょう。

こう考えると、辛いことがあったときにアルコールに逃げることが馬鹿らしいと思えるのではないでしょうか。

この考えが、様々な依存症にならないための特効薬なのです。

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