十年ほど前になりますが、東京都知事で猪瀬さんと舛添さんが相次いで辞職になった。
二人とも知事になる前はよくテレビで見かけ、政治のここが悪い、あれがおかしいと評論家をしていました。
そんな二人が、内容は違うが似たような事で辞職になりました。
似たような事とは、「おごれる者は久しからず」です。
猪瀬さんは副知事から都知事になった人ですが、当時の石原知事から副知事に任命され、都知事選では石原さんの後釜として押されて当選した人です。
猪瀬さんは、よく東京都の職員を罵倒していたことでも有名です。
何か事件があると何処の部長が悪いからこうなったとか、都政の事で批判されたら必ず誰かのせいにして、自己弁護をするような人でした。
会社組織では、部下が悪いのは上司のせいなのに、自分の責任とは全く考えていなかった人である。
舛添さんは、猪瀬さんが辞職になりその後の選挙で当選した人です。
海外留学など輝かしい経歴を持ち、テレビ出演などで圧倒的な知名度があり当選しました。
しかし、別荘に公用車で行ったとか、政治資金のゴミみたいな少額領収書のこととなど、どう考えても小心者の普通のおばさんの感覚で政治をしてしまいました。
辞職前の最後のあがきも東京オリンピックにかこつけて、ごうじょうぎわも最悪でした。
二人に共通するのは、自分が偉いと勘違いしたおごりがもたらした事です。
ただ訳も分からずに知名度だけで投票した都民が二人を当選させただけなのに、自分が偉いと勘違いした人の結末はこの通りなのです。
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同じような事件が相次ぐ理由
数年前の福田財務次官のセクハラおっぱい発言事件、新型コロナで緊急事態宣言中の賭けマージャンで辞任した黒川東京高検検事長、同じ時期に新宿の風俗店に行き叩かれた野党議員、国会議員河井夫妻のとんでもない税金ばらまき事件等毎日のように官僚・政治家がマスコミを騒がせています。
民間でも日産ゴーン事件、かんぽ生命の不適切契約、関電幹部の多額金品受領事件がありました。
日本だけではなく数日前には韓国のソウル市長がセクハラ疑惑で自殺してしまいました。
アメリカの大統領も数々の疑惑、失言、身内の暴露話等で話題は尽きません。
今にしては懐かしい日大アメリカンフットボール事件、ボクシング会長の辞任、体操界のドンの失脚など官僚政治界だけに止まらず、ここ数年だけでも何十という汚職事件が摘発されています。
この人物たちに共通していることもやはりおごりではないでしょうか。
長年チヤホヤされた立場の中で自分を見失い、犯罪を犯したことすら自覚できない人物になり下がってしまったのです。
人は変わらない
これら一連の事件ですぐ思い出すことは平家物語です。
平家物語で一番有名な「おごれる者は久しからず」を皮肉にも全ての人が繰り返してしまったのです。
自分が他者より偉いと勘違いすることは、「おごる」ことです。
今回の新型コロナウイルスの世界的拡大についても、人類が地球を支配していると思っているおごりがもたらした事件と観るのが一番妥当ではないでしょうか。
決して地球は人類だけの物でない事に気が付くまでこの事件は終わらないでしょう。
昔の人は良いことを言ったものです。
数百年経っても変わらないのでしょうか、人間の精神って言う奴は。
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