喪失、失敗、失業、失恋、負け、病気などマイナスイメージの言葉はたくさんあります。
ほとんどの人はこれらのマイナスと言われる人生の中にいるのではないでしょうか。
そんな人生とどう向き合っていけばよいのでしょうか。
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ほとんどの人は苦しい立場に置かれている
東京オリンピックが近いせいもあり、スポーツの世界で勝利した人達がワイドショーなどで盛んにもてはやされたりしています。
テニスのグランドスラムで優勝したり、甲子園で勝ったなどとマスコミを騒がせています。
それを見ている人は羨ましい気持ちを持ったり、自分も頑張らねばなどと奮起したりします。
しかしそんな大会で優勝した人の確率を計算した人はほとんどいないと思います。
テニスのグランドスラムで優勝する確率は、世界のテニス人口が1億人程度なので、試合に出場できる年齢を考慮して5千万人に一人くらいのものです。
高校球児は約17万人いるといいますから、甲子園で優勝メダルをもらえる人は約1万人に一人です。
準優勝しても悔しい思いをするので高校球児の16万9千人以上は負けの悔しさを味わっていると言えるでしょう。
このように勝者の数は極端に少ないのです。
もちろん勝利だけが目標ではないと思いますが、勝ち負けだけの意味ではほとんどの人が敗者になるのです。
サラリーマンでも全く同じことがいえます。
1万人の従業員がいる会社ではトップは一人しかいません。
9千9百99人はある意味敗者になるのです。
負け続けるしかない人生
人類が集団で生活するようになってからは、必ず勝者と敗者に分かれるようになったといいます。
猿の世界でも同じですが必ず一匹のボス猿が集団を支配します。
このように集団の個が大きくなればなるほど敗者の数が増えていくことのなるのです。
そんな世界の中で喪失、失敗、失業、失恋、負け、病気などを経験しないで生きていくことがはたしてできるのでしょうか。
かりに何も負けを経験しないで生きられるとしたら、そんな人生がはたして幸福な人生になるのでしょうか。
裸の王様みたいな人生になってしまうのです。
喪失の本当の意味
実は世界は喪失でできているのです。
今日かりに勝者になったとしても一瞬の出来事であり、その何十倍もの期間を敗者として生きていかなければならないのです。
そんな人生の大部分を占める喪失をいかに生きるかが一番大切なことなのです。
敗者でなければ分からない心があります。
失くしてみないと分からない健康の有り難さがあります。
失ってみなければ気付かない人の優しさがあります。
解る時は必ず喪失がつきものなのです。
そんな貴重な経験と共に生きていけることは本当に幸せなことなのです。
いつも失敗ばかりだとか、自分はツキが無いとふて腐れて生きることが一番の不幸なのです。
負けるが勝ちとは良く言ったものです。
輝かしい喪失の時代
戦後、得ること、増やすこと、成功することなど、プラス要素を美徳としてきた社会がありました。
しかし歴史的に見ても成長しっぱなしの国は無かったし、今後もありえないことでしょう。
盛者必衰というように頂点を極めたら必ず下り坂はあるのです。
これは国だけの話ではなく個人にもあてはまることです。
若い時に商売などで一世をふうびしたような人は必ず中年以降は不幸な目に会うものです。
玉の輿に乗って幸せな結婚をした人も、姑との折り合いが悪く中年以降辛い思いをしている人もたくさんいるのです。
しかしそんな人であっても、マイナスという経験は決して不幸なことではないのです。
その不幸と思われることに寄り添って生きていくことで、必ず癒し癒されていく人生を体験することができるのですから。
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