なぜスリップ(再飲酒)するのか!セロトニンとうまく付き合う

 数十年前からアルコール依存症患者の治癒率は

ほとんど変わっていないと言います。

なぜこうもアルコール依存症は治りずらいのか

自分なりに長年考察してきました。

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自分のスリップ経験

自分は40歳代から50歳代半ばまで

何十回も断酒をしようと決心したことがあった。

 

30歳後半から飲むと後半記憶をなくし、

特に職場関係の人との酒でのトラブルが続き

酒を止めたいといつも思っていた。

断酒が数日続いても、特に職場の人間関係が悪くなると

それを紛らわすためにどうしても酒に手が伸びた。

依存からの回復が難しい訳

アルコールは麻薬と同じくらい常習性があり、

意志の力で止めることは出来ないと考えた方が良いです。

意志の力は大脳新皮質の部分から生まれるもので、

いわゆる理性と同じと考えて良いですが

どんなに鍛え上げても弱いものです。

 

芸能界の麻薬事件などを見ていてもそうですが、

麻薬の再犯率は年代にもよるが、

平均50パーセントを超えているといいます。

アルコール依存も同じと考えて良いでしょう。

どうして麻薬の再犯率が下がらないのだろうと考えた時、

治療法が間違っているとしか考えられないのです。

 

アルコール依存症の治癒率も過去20年間

ほとんど変わっていないといいます。

なぜかというと、人間の理性しか取り扱っていないからです。

病院に行ってもアルコールの害などの教育と

抗酒剤などの服用で、理性で治そうとしているのが

間違いなのです。

意志の力の限界

アルコールという魔物は理性を操るのが芸術的に巧いので、

意志の力ではどうにも太刀打ちできないと考えた方が良いです。

もっと脳の本能的な部分を改造して立ち向かわなければ

太刀打ちできないのです。

セロトニンの影響力

大量の飲酒を長期間していると、

脳内でセロトニンを合成するのに必要な

ビタミンB3というナイアシンが、

アルコールを分解するために大量に消費され、

セロトニンが必要量合成出来なくなってしまうのです。

 

脳内のセロトニンが減ってくると

心のバランスも取れなくなり、落ち込みやすくなり

いわゆるうつ症状が出てきます。

 

さらに、自律神経のバランスが悪くなるために、

寝つきも悪くなり当然目覚めも悪くなってきます。

そして不眠症に罹ってしまうことも多くなります。

アルコールの飲み過ぎによる体の不調と合わさって、

踏んだり蹴ったりの最悪の心身になってきます。

 

そして体の不調を何とか紛らわすために

また酒に手を出すという最悪のパターンが

出来上がっていくのです。

セロトニンを増やす方法

減少したセロトニンを増やす方法はいくつかあります。

良く言われているのが運動をしたり太陽光をもっと浴びたり、

ストレスを減らすなどですが、いずれも抽象的で、

セロトニンを増やす作用が少なすぎると感じています。

 

最新の脳科学では坐禅をすることにより、

この減少したセロトニンを大量に分泌させることが

出来ることが証明されています。

 

ただ誰でもすぐ出るようになるわけではなく、

少し時間が掛かりますが毎日坐禅をすることにより

確実にセロトニンが出るようになってきます。

 

自分の経験から言って、1日30分1ヵ月以上

坐禅を続けると効果が出てきます。

セロトニンという物質は脳全体に働きかけるので

アルコールでやられてしまった本能部分にも良い影響があり、

本来のアルコールに依存していない

正常な脳に近づいていくことになります。

意志の力から本能の力へ

このように、人間の本能部分から修正していかないと

本当の意味でアルコール依存症は治ったと言うことはできません。

少し乱暴な言い方をすると、今までの断酒治療は

意志の力で治そうとするので我慢比べのようなもので、

仕事などのストレスが過度にかかると

簡単にスリップしてしまうことになります。

 

過度なダイエットでリバウンドするようなもので、

スリップを繰り返せば繰り返すほど心の中には

強力な飲酒欲求が沸き上がってきます。

こうなると、チョットした心のスキをついて

即再飲酒の繰り返しとなってきます。

これが今までの断酒治療の実態ではないでしょうか。

人間の理性は本当に弱いものなのです。

坐禅の活用

坐禅と言う日本古来の方法により、

最先端脳科学が解き明かしたセロトニンと言う脳内物質を、

自分の力で出すことが出来るようになることは

素晴らしいことではないでしょうか。

お金も一切掛からずに、自分の身体を改造できるのですから。

 

特にアルコール依存症予備軍の方は、坐禅によりなるべく軽いうちに

心身を改造をして、依存症になる手前で回避して欲しいものです。

 

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